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連載エッセイ『愛で、闘え!!』Mission.1(みはる)

「地域活動支援センターあすぴれんと」に通うメンバー(当事者)の中川 優子(ペンネーム:みはる)さん。心理的ケアや精神疾患についての知識を問う「あすぴれんと無差別級選手権」で二度王座を獲得しており、ピアサポート的視点から講演活動にも積極的に取り組んでいる

臨床心理福祉協会あすぴれんと(CPWAA)では、当事者の方の"大志"を具体的に応援しています。

今回はその一環として、エッセイストを志すペンネームみはるさんのエッセイを数回に分けて掲載させていただきます。

Mission.1「あすぴれんとの四季時計」

「いやぁ〜。日本には四季があっていいなんて言いますけど、あれは嘘ですよね。

夏は暑いし、冬は寒いし。実際、過ごしにくいですよ。あんな言葉は、日本しか知らない ひとたちの言葉ですよ。」

いかにも、うんちく好きなキザった奴が誇らしげにうそぶいたのは、フランスのレストラン。

(けっ!お前みたいな奴が一番キライだ!!聞いてるこっちが、恥ずかしいわ!!)


そう。実は私。

 

ヴェルサイユ宮殿見たさに、20代の若かりし頃、フランスへと旅立っているのだ。

 

「エスカルゴは、絶対無理です!!」

決死の形相で訴えて、どうにかサーモン料理に替えて貰ったその料理さえ、不味く感じるような、忘れがたい記憶。(こびりついて、離れない。)


春は桜。夏はお祭り。秋にはすすきを飾って月を見て、冬にはこたつで“紅白”を観る。

四季、上等!!


そ・れ・な・の・に。

時は止まらず流れ行く。いつの日も、私になんの断りもなく。(歌詞みたい。笑)

まさか20数年先に、これ程季節の移ろいが恨めしくなるだなんて。


「ねぇ、神様。どうして未来は予測出来ないのでしょう・・・。」


去年から刻みを始めた、あすぴれんとの四季時計。3・6・9月に12月。

理事長の巧妙に仕掛けられた術中に、まんまと私達は嵌められている。

その名も“無差別級選手権”。

この難攻不落なプログラムの真相を暴くのが、私に与えられたmissionだ・・・。