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第1回心理臨床センター アステライン公開講座『癒しと気づきの“心理学”』開催!:5・12千葉センタービル
一般社団法人家族と心の研究所所長であり、産業カウンセラーの大直樹先生が講師を務めた
2018年5月12日、当法人が運営する「心理臨床センター アステライン」の第一回目の公開講座『癒しと気づきの“心理学”』が開催されました。
今回、講師を務めてくださったのは一般社団法人家族と心の研究所所長であり、名古屋で産業カウンセラーとしても活躍されている大直樹先生です。大先生は、ご自身がカウンセリングの勉強を始めた頃からずっと興味を持っている「心と身体のつながり」についてわかりやすくお話ししてくださいました。
心と身体のエネルギー
大先生は、「現象を顕し出すエネルギーが注ぎ込まれて『心(知性・感性)』と『身体』が現れます。そして、この心と身体を通して、エネルギーが言葉や行動に変換され、表出されていきます。また、周囲からのエネルギーを受け取り、それに反応する形でも新たなエネルギーが生まれ、それを感情や欲求という形で表現されていきます」とお話しされていました。
「物語への囚われ」というフィルター
私たちは、日頃何かしらの出来事(刺激)を受け、それに反応する形でコミュニケーションをとっています。しかし、その出来事は私たちの経験によって作られたフィルターを通して見ています。
これを大先生は「物語への囚われ」と表現しています。そして、このフィルターによって、感情をブロックしてしまい、受け取ったエネルギー100%表現することができず、残ったエネルギーが行き場をなくし、ストレスとなると説明されていました。
全てを受け入れる方法―瞑想
大先生は、この講演会に「瞑想のワーク」の時間を取り入れていました。このワークでは、「何も考えないこと」をテーマに参加者と共に大先生自身も瞑想に取り組んでいました。
何も考えないということは実は難しく、参加者の方から「どうしても考えてしまう」という声が多く聞こえていました。中には「ネガティブな考えが出てきてしまう」という声もありました。そのことについて、大先生は「それらすべての考えについて、考えることをやめるのが大切です」と話していました。また、参加者の方には身体の感覚についてコメントされている方も多くいらっしゃいました。
人間が持つ本来の力
大先生は、「起こることをそのままにすることが大切です。多少ネガティブな思考が出てきてしまうこともありますが、本来私たちはそれに対処できるだけのエネルギーを持っています。恐いと思うのはやったことがないからで、身体はどうやったら落ち着くかを知っているし、落ち着かせることができます」とお話しされました。
考えないことによる気づき
今回の大先生の講演は、心理学における「マインドフルネス」という理論に基づいたお話しでした。マインドフルネスでは、「出来事に囚われないで、あるがままにみる」という考え方があります。また、心と身体のつながりについても、心理学でも、心と身体は双方につながっているという考え方があります。今回の講演ではそれを瞑想という体験も通して学ぶ機会になったのではないかと思っています。
今後も、心理臨床センターアステラインの公開講座では、普段お伝えできないことも含め、多くのことをお伝えしていきます。